21 SLX BFS LEFT
渓流ルアーフィッシングにおいて、普段使いとして使用しているリールはふたつ。
メインが主にHITTOKIWORKSのロッドに合している「シマノ 17カルカッタコンクエストBFS LEFT」。渓流好きに高い評価を得ている人気のリールで、軽いルアーも軽快に投げられ、ドラグの効きも良く、個人的にはこれ以上ない渓流ベイトフィネス用のリールかと思っている。
ちなみに、過去記事でインプレッションを掲載中。
もうひとつが今回ご紹介する「シマノ 21 SLX BFS LEFT」。シマノのベイトフィネス系のリールの中では、最安値となっている。見た目もシックなブラックが基調のモデルで、私はバラし激増のときの救世主?であるオールグラスロッドの「パームス レラカムイ RKVC-42XUL/W2」に合わせて使っている。
今回はそんなシマノの21 SLX BFS LEFTについてインプレッションをしてみたい。購入検討している方の参考になれば幸いだ。
「シマノ 21 SLX BFS LEFT」 製品特徴
特徴 | スペック |
---|---|
ギア比 | 6:3 |
最大ドラグ力 | 3.5kg |
自重 | 170g |
スプール 径×幅 | 32mm/22mm |
糸巻き量(フロロ) | 8lb – 45m |
最大巻上長 | 63cm |
ベアリング数 BB/ローラー | 5/1 |
本体価格 | 25,000円 |
スペックをみる限り、自重はそこそこ軽く、コスパも良し、ベアリングがちょい少ないリールといったところ。
あとは実戦で使えるリールかどうか。
その辺りを含めて使用した感想を述べてみたい。
インプレッション
外観
いわゆるベーシックな形状のベイトリール。
チャコールグレーに近いブラックがどんなロッドにも合いそうで、個人的にはかなりデザインの好きなリールとなっている。
また、差し色のブルーがリールに高級感を与えているようで、良いアクセントになっていると思う。ブルーを使っているロッドと合わせれば、ちょっとしたオトナの着せ替え人形気分を楽しむことができるのは請け合いだ(実際、私も楽しんでいる)。
ただ個人的には、SLXのロゴがダサく感じられ、サイドに入れている文字にややゲンナリしている。普通に小さく、SLXと入れるか、何も入れないで欲しかったかも。
性能面
実際、川と海で使ってみたが、
- 3g程度のルアーも調整を上手く施せば、トラブルレスで投げることができる
- 巻き心地もとりわけ重くはない。ただし、カルコンBFSと比べると圧倒的に違うのは価格的にもやむを得ないか
- ドラグは必要最低限の能力はあり。細か過ぎる調整はできないので、そこはしょうがないといったところ。魚の引きに合わせていじってもレスポンスは良いので、普通に使えれば良いという人には何ら問題なし
- 購入時、ダイヤルが固着していて動かせず。分解して大量のグリスを取り除いて使えるようにした。この点、安い製品だからか検品がズボラ過ぎたのはマイナス
- ブレーキの効きは問題なし。ダイヤル通りに効いてくれたので、個人的には調整がしやすかった。ただスプールの回転の問題か飛距離はそれほど出せないので、その辺りは微妙なブレーキ調整やカスタムが必要なのかもしれない
使った感想はこんな感じ。
しかし、コスパも良いし、最初のベイトフィネスとして買うには必要十分な製品と思われる。
もちろん、カルコンBFSと比べたら敵わないが、まずは手軽にベイトフィネスを始めてみたい方や、海水でも使えるので今流行りのメバルやアジングなどのベイトフィネス用としても楽しみたい人はぜひチェックをしてみてはいかがであろうか。
※参考:PE 0.6号 50m+ナイロンリーダー 1.5号を使用
余談〜ギア比について
21 SLX BFS LEFTには左右とギア比とで分かれており、計4品目が販売されている。
- 21 SLX BFS RIGHT (ギア比 6:3)
- 21 SLX BFS LEFT (ギア比 6:3)
- 21 SLX BFS XG RIGHT (ギア比 8:2)
- 21 SLX BFS XG LEFT (ギア比 8:2)
ルアーフィッシング時には右投げなのだが、着水後もスムーズに巻き取りたいという思いから、左巻きにしているためLEFTを選択。
ギア比に関しては、6:3のいわゆるノーマルのものを使用している。
ここで疑問の声が上がるかもしれない。
というのも、昨今の渓流ルアーフィッシング、中でもベイトフィネスゲームにおいては、ハイギアこそ正義という声が多数上がっているし、多くの釣り番組などでもそうしたリールを皆が使用しているからだ。
そんな私も昔はそうした声に影響を受けて、渓流は流れが速い、だからハイギアなのは当たり前、そうした需要があってエクストラハイギアまで販売され始めたのでこれが正しい答えと思っていた。
しかし、俺鱒メンバーを始め、周りにいるプロ並みに釣っている渓流アングラーの声を聞くと…
- ハイギア(エクストラハイギア)でリールを巻いても、魚が追っかけられないときがある
- 魚にルアーを見せながら喰わす渓流ルアーにおいて、早い動きはそこまで必要ない
- 第一、ゆっくりリールを巻いても渓魚はきちんと口を使う
ほとんどの凄腕アングラーはこうした声を発していた。実際、下手なプロよりも釣行頻度が多く、何百本ものロッドやリールを使っている某プロショップの店長と話しても同じことを言っていたので、この言葉は一理あると思っている。
そうしたこともあり、今回周りの凄腕の生の声を聞き、ノーマルリールを購入して使っているが、むしろこのリール比が速く巻きすぎずちょうどベストな気がしている。
ミノーをちょんちょん動かして食わせの間を与えるにもいいし、速い流れでさえ全然問題なく泳いでくれるし、渓流リール=ハイギア論争はメーカーとノーマルギアを試したことのない人たちの声?なんて思うほど。
もちろん、使う人によって使い勝手は異なるため一意見となるが、ノーマルギアでも全く問題なく渓流フィッシングはできるので、気になる方は試してみて欲しい。